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ツイ学:まさかの寄稿作掲載!

前回、大変好評をいただいたツイッター学園ことツイ学。ツイッターでも細々? と続編の話をさせてもらったり、面白かったという感想をいただいたりして盛り上がりを見せています。

みかんとしてもとっても嬉しい事ですね!

色々あるので、なかなかすぐに続編を書く! ということができないのがもどかしいのですが、そんなみかんのところにとあるお方からこんな声がかかりました。

「みかんさんのツイッター学園、番外編を書かせてもらってもいいでしょうか?」

きたー!!

みかん的にはこういう展開は願ったり叶ったりでございます。

ツイッター学園は、自分の力ではなくみんなの強烈な個性があってこそ生まれた作品です。

色んな人がいろんな形で参加してもらうことを、みかんは嬉しく思っております。

と、いうことでして前置きはこの辺りにしましょう。

いただいた作品の掲載をさせていただきたいと思います。

もちろん、本人様から掲載の許可はいただいています。

今回、とあるキャラクターの一人称を書いていただきました。

一体誰が!?

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

ツイッター学園ep:0

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 『ツイッター学園とは』
 ツイッター学園とは、ツイッター民を勝手にフューチャーして勝手にキャラづけして勝手に同じクラスにぶち込み、勝手に短編小説化する誠に勝手な企画である。






 ここはツイッター学園。
 その学園の中でも異彩を放っているクラスが『ぷそ一鯖勢』だ。
 詳しくは分からないが、どこかで何かをやらかした人たちが集まるらしい――。

『波乱の予感しかしない初顔合わせ』
「席についてねー」
 女性教諭の声が、とある教室内に響く。
 教室の入り口には『ぷそ一鯖勢』の文字……。そう、ここがツイッター学園の中で最もヤバいと噂されているクラスである。
 が、教室はいたって普通の作りだ。イスと机がほぼ等間隔に並び、教室の前方には教卓と黒板。後方にはロッカー。
 どこにでもある、ごくごく普通の教室だろう。教室だけは。教室だけは……。
「今日からこのクラスの担任になった華さんです。よろしくね」
 華先生は軽く自己紹介をすると、自分の名前をチョークでスラスラと黒板に書いていく。





一方その頃――――




ツイッター学園の新学期なのに、まだ家にいる生徒がいる。
それが僕だ。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★






番外編「グリフォンシーカー」グリフォン萌衣










僕は春からの学園生活に備えて、一人暮らしを始めた。
憧れの都会かと思ったらビルより山が近かったかなしみ。
空気がおいしいけど引きこもりだから関係なかった。


明日はツイッター学園の新学期だな?
春休み中ずっと引きこもってたから筋肉なくなって学校たどり着ける自信がない。
通学の時点でスーパーハードとかムリゲーかよぉ。


今までは通学が遠すぎたから休みがちだった……という結論にされたらしく、僕は学園近くに引っ越すことになった。
しかし天才ゆえに常人には見えないこの世界の闇が見えてしまうのだ。
まともな感覚ではこの世界を生きられないくるしみだな。



「グリフォンには見える世界の闇」より一部抜粋

休み時間に話とかするのだるいから常に音楽聴くだろ?(世界の闇その1)
昼も話するのだるいから常に一人で食べるだろ?(世界の闇その2)
放課後もだるいからすぐ返ってゲームしたいだろ?(世界の闇その3)





はあ、つら。退学するか。




しかし僕は思う。挑戦こそが価値のある戦いなのだ。
失敗を恐れるのはいつも弱者なのだ。
挑戦しないものに失敗という言葉はあり得ない。
まあせっかくだしな、ツイッター学園でリア充するのも悪くないぞ?


まあ本気を出せばな、凄いんだからな。
フハハハハハーッ! 



僕はやる気が出てきた、割とマジで。
希望だなこれは。いつだって希望と言うものは心を震え上がらすのだ。愛しかり夢しかり。



……でも何だこれ。学園にもってく教科書。厚すぎて肩外れるわこれぇ。
現実と言う名の牢獄に僕を縛り付ける呪いだな?自由に飛ぶことすら許されない足枷と言う名の教科書ェ……。



つらいな、めしくうか。ヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォッ。



僕は契約したばかりの部屋の、慣れない台所に立ち包丁を取り出した。
料理くらい出来ないようでは生き残れない。
特殊技能自炊を持たないものが生存できるほど甘くはないんだぜ、坊や。

僕はなによりも刃物の冷たい輝きが好きだ。
指で刃先に触れると心が冷めていくな。
流線型の無表情な残虐性、いともたやすく何かの積み上げてきたものを終わらせることができる。

セラミックの包丁すげぇ。
大根を無気力な時でも輪切りにできる。

軽くな。



すとんすとん。




こんな凶器に満ちたクラスメイトがいるとも知らずにみんな平和に寝てるんだろうな。
イヒーーーーー! イヒヒヒヒヒーーーーーーー!



すとんすとん。



おい……まじやばいな。クラスのやつらびびっちゃうんじゃないか?イヒーーーーー! イヒヒヒヒヒーーーーーーー!
こんな可愛い顔した小さな僕がよぉこんな残虐なイヒーーーーー! イヒヒヒヒヒーーーーーーー!



すとんすとん




そんなことしてる考えてる間にめしができた。狂ったように見えるが僕はいつでも冷静だった。
食べるか、食べるぞ? 大根の輪切りにした奴と……ソフトフランスな?
まじうめぇな、ソフトフランス。いつでも嫁げるな僕。


急に秒針の大きすぎる音が気になり、僕は時計に視線を向けた。
26時……ソフトフランスを食べてたらもう深夜とか……つら。

深夜は危険だな都会だし山近いし熊出るかもだし一人暮らしだし女だし。
雨戸とか閉めるぞ? 寝る準備作戦するか。



たっぷり30分ほどツイッターをした後、僕は新居の窓を開けて雨戸を探した。
今夜がこの家で過ごす初めての……そう初夜だ、ばっかうっせぇそういう意味じゃねえよドキドキさせんな。
雨戸を閉めてクールに安眠するぜ。…………ん?


おい、まじかよ。
グリフォンの家の雨戸なんかシャッターなんだけど。



お店かよ。




マイドアリガトウゴザイマシター。
ガヂャヂャヂャヂャヂャバーン




…………。


おやすみ。






目を閉じるとなぜだかすぐに眠りに落ちた。
僕にしては、とても珍しいことだった。



そしてその夜、僕は色んな夢をみた。
不安か期待からかわからないけど、なんかすっごいみた。
今から会う学園のみんなとはもうどこかで会ってて……。
みんなと仲よくなって……みんなが僕を迎えてくれて……。
まあ、そんな夢だった。







だから翌朝は起きてたけど、目を開けられずにぽーってなってた。
昨日までの不安とかそういう気持ちが全部消えてた。
あまりにも心地よくて、夢を終わらせたくなかったのかもしれない。

でも僕はモーニングコールで目覚めたよ……。








ノジマ電気からのな?


「あ、洗濯機の配達時間ですか?お、まかせで……」




洗濯機の配達時間を決めて電話を切った僕に、やはり不安はなくなっていた。
何だかやれそうな気がするな?多分僕はみんなと仲良くなれる気がする。
根拠はないけどな、なんかそんな気がしてきた。
やったぜ、最強か。気分変わりすぎだな。さすがにそれは電撃すぎるだろ。
迅雷かよ。



まあ気分が変わらないうちにグリフォンは出かけるぜ。






必要最低限の身支度を済ませ僕はドアノブに手をかけた。このドアを開ければ今までにない学園生活がはじまる。

不安もあるけど、それはなんかいいな。うまくは言えないが希望だな、そう思えるぞ。
きっとたくさんの個性的な同級生がいて……。かわいい子も面白い奴も変な人もいるけど、仲良くなれる気がする。

それがツイッター学園



さあ出かけよう!










ガッ!






ガッ!







ガガガガッ!






ドアが開かない。





ガッ!ガッ!


おい、このドア開かないな?どうやって開くんだ?





「右に3、左に5」





脱出ゲームかよぉ。
不動産屋から渡された資料には意味のわからないドアの開け方が書いてあった。無理だろ、そこは普通に鍵でいいだろ。
いいや窓から出てやんよ、シャッター開けて出たらいいしな。
今日の僕は登校するためなら手段は選ばないからな?







ガチャ!







ガチャガチャ!







シャッターめちゃ硬いわ…。
なんだよこれ。







盾かよ。







なんだよ。
マジつらい。
退学しよ。
もう寝よ。




あ、でもその前にツイッターでつぶやいとくか。











「新しいクラスマジ楽しいwww」






糸冬


グリフォンが学園に現れるのはまだ少し先の話……。



※この作品はフィクションであり、実在する人物・団体とは一切関係がありません。
よく似た人がTwitter上にいたとしても、それはよく似た人です。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

まさかのグリちゃん!

グリちゃんは初回には登場していないのですが、今後登場予定のキャラクターでした。

作者様は匿名希望とのことなので、名前は伏せさせていただきます。

感想等は、当ブログのコメント欄にてどうぞ。

きっと、作者様も見てくれるんじゃないでしょうか。

というか、みかんの方から伝えておきます。

今作の寄稿にあたって、みかんは若干の体裁を整えはしましたが内部に関してはまったく手を加えておりません。

作者様曰く「グリちゃんの一人称視点で、携帯小説ぽく」とのことです。

楽しんでいただけたなら、みかんも大変嬉しく思います。

この場を借りて、みかんの方からも作者様にも謝辞を述べさせていただきます。

面白楽しい作品の寄稿、本当にありがとうございました!!

(ありがとうございます、これでしばらくは更新を急かされることもないです)

イヒーーーーー! イヒヒヒヒヒーーーーーーー!

ではでは~。

| 北極星的な雑談 | コメント(2)

ツイッター企画『ツイッター学園』完成!

というわけでして、前々からやるやると言っていたツイッター学園の企画が、一応は形になったのでブログに載せちゃおうかと。

深夜テンションで書ききったので、読み返すと非常に死にたくなる部分があったり、ここの文章適当すぎやろって部分とか多々あるんですが、まぁお遊びってことでここは一つ目を瞑っていただけると助かります!!

では、前置きはこれぐらいで、どうぞ!


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 『ツイッター学園とは』
 ツイッター学園とは、ツイッター民を勝手にフューチャーして勝手にキャラづけして勝手に同じクラスにぶち込み、勝手に短編小説化する誠に勝手な企画である。

 ここはツイッター学園。
 その学園の中でも異彩を放っているクラスが『ぷそ一鯖勢』だ。
 詳しくは分からないが、どこかで何かをやらかした人たちが集まるらしい――。

『波乱の予感しかしない初顔合わせ』
「席についてねー」
 女性教諭の声が、とある教室内に響く。
 教室の入り口には『ぷそ一鯖勢』の文字……。そう、ここがツイッター学園の中で最もヤバいと噂されているクラスである。
 が、教室はいたって普通の作りだ。イスと机がほぼ等間隔に並び、教室の前方には教卓と黒板。後方にはロッカー。
 どこにでもある、ごくごく普通の教室だろう。教室だけは。教室だけは……。
「今日からこのクラスの担任になった華さんです。よろしくね」
 華先生は軽く自己紹介をすると、自分の名前をチョークでスラスラと黒板に書いていく。

――鼻

「ハナはハナでも難しい方のハナだからちゃんと覚え――」
 にこやかに話していた先生の顔が固まる。
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああまた誤字ったあああああああああああああああああああああああああああああ!!」
 急いで黒板消しで誤字を修正する華先生。
 その後ろではポカーンとその様子を眺める生徒たち。
 彼ら彼女らが知る由もなかったが、華先生は別名誤字女王の名を持っており、字を書くと大体誤字る。残念。
「……こほん」
 可愛らしく咳払いをすると、改めて生徒たちに向き直り、
「ハナはこう書きます。覚えてね」
 取り繕った笑顔から焦っているのがありありと見て取れるが、それを追及するような生徒はいない。
 パチ……パチ……とまばらな拍手が逆に辛い。
 しかし、このクラス――教室自体は普通だが、おおよそ生徒が普通ではない。
 居眠りをしている生徒はまだマシな方で、机の上に小銭をじゃらじゃらと出して懸命に数えている生徒、巨大な魚(マグロ?)を机の脇に置いている生徒、オーラがこの上なくちゃらい生徒……もうこれだけでも何の学校なのか分からない。
「それでは、初めましてなのでみなさんには自己紹介をしてもらおうと思います」
 華先生はその教室の惨状を気にする素振りも見せず、自己紹介タイムへと移行させていく。
 なるほど、このクラスの担任になるには寛大なスルースキルが必要なようだ。
「最初は誰がいいかなぁ……」
 華先生は手元の生徒名簿を見て――いや、先生が見ているのは名簿ではない。
 印字されている文字は……神戸プリン……?
「うーん、昨日食べたプリンはめちゃくちゃ美味しかったなぁ」
 どうして自己紹介をしようというのにプリンの話題になるのか。
「ってあれええええええええええええええええええ!? これ、神戸プリンのカタログやん!! なんでや!!」
 なんでやどう考えてもこっちの方のセリフだったりするが、誰一人としてツッコミを入れようとはしない。
 こんなボケがかまされているのに誰もツッコミを入れないとは……さてはコミュ障の集まりか?
「……こほん」
 本日二度目の咳払い。
 今度こそ本当に生徒名簿を持った華先生が、最初に自己紹介をする生徒を指名しようと、名簿と生徒たちの顔を見比べていく。
「じゃあー、最初はよしきくん! 自己紹介お願いしていいかな」
 すると、さっきまでたくさんの小銭を机の上に広げていた生徒が立ち上がった。
「あーはい、えっと。よしきっす。うっす」
 それだけ言うと、再び着席して机の上の小銭をいじり始めた。
「……よしきくん? え、それだけ?」
 華先生が目をぱちくりさせながら、よしきに問いかける。
「え、他に何か言わないといけないんすか?」
 さも当然というように、よしきは華先生の方を見て首を傾げた。
「い、今のじゃみんなよしきくんのこと分からないよ~。何かないの? 好きなものとか、趣味とか……」
「あ、好きなものは小銭っす」
「小銭ぃぃ!?」
「あと趣味は両替です」
「んんん!?」
 よしきの口から飛び出した斜め上の発言に、華先生は混乱してばかりだ。
「ちなみに……お札は好きじゃないの?」
 そういう問題ではないと思うが、華先生はよしきとの会話を繋げるためか、そんな質問を投げかける。
「お札? ありゃダメっすね。あんなもんは即両替っすよ」
「そ……そうなんだ……」
 理解を深めようとする質問の返答で、更にドツボにハマる華先生であった。
「ありがと……えっと、これからよろしくね。よしきくん」
「うっす」
 会話が終わったのを確認すると、よしきはすぐに机の上の小銭をいじる作業に戻った。
 ちゃり……ちゃり……という割と耳障りな音が室内に響くが、他の生徒は特に気にしていないようだ。
「はい、それじゃあ次はみすたくん!」
 華先生が名前を呼ぶと、今度はちゃらいオーラの凄まじい生徒が立ち上がった。
 なんというか、ちゃらい。文字で表現するのが憚れるぐらいにちゃらい。この世で最もちゃらそう。最ちゃら。モウストチャラ。
「…………」
 みすたは無言で教室内をぐるりと見渡すと、自分の髪の毛をファサァと音がしそうな勢いでかきあげた。ちゃらい。
 それだけでもちゃらいのに、更に頬を緩ませ、人畜無害そうな笑みを浮かべてホワイトニングでもしたのかと思うぐらいに白い歯を見せつける。ちゃらい。
「みすたって言います。んー、まあ好きなように呼んでね。あと好きなものは女の子の笑顔です」
 声までちゃらかった。そのちゃらボイスで、今まで三桁ぐらいの女性が妊娠しているレベルでちゃらい。
 極め付けに、
「先生も、これからよろしくお願いしますね」
 華先生にまでちゃらオーラをまき散らし、着席した。
「……みすたくん……いや……これはみすた神……?」
 華先生が早速ちゃらオーラにやられたのか、よく分からない思考に陥りかける。
 が、すんでのところでこちらの世界へ帰ってきたようだ。
「今のは一体……。えっと、次はあーりん? あーりんでいいのかな?」
「あ、はい。あたしですね!」
 元気に返事した生徒が立ちあが――可愛い!!
 今まで謎属性の生徒ばかりだったが、ココにきて救いのが神が降り立った。
 可愛すぎて意味が分からない。
 あーりんが喋った瞬間、燃えないごみの埋め立て処理場から、沖縄のサンゴ礁が見える砂浜に移動したぐらいのレベルで空気が変わった。
 もし女神が存在したのならあーりんこそがその女神なのだろう。可愛い。ひたすらに可愛い。可愛いという、月並みな表現で表すのが申し訳ないぐらいに可愛い。むしろ、あーりんを見てしまうとあーりん以外に可愛いという単語を使うことはできなくなってしまいそうだ。
「はい、あーりん。ありがとう。一年間よろしくねー」
「え? はい? あれ? あたしまだ何にも言ってな――」
「それじゃあ次の人は――」
「あれえええ!?」
 華先生でさえも、あーりんの可愛さに何もかもがどうでもよくなってしまったらしい。わかる。
「天瀬さん、自己紹介をお願い!」
「……私の出番ですね!」
 立ち上がったのは……教室の中でも異色の存在感を放つ、大きな魚型の何かを机の脇に置いている生徒だった。
「天瀬です。趣味は絵を描くことですね」
 一番の爆弾が飛んでくるかと思いきや、自己紹介は至って普通の自己紹介だった。これまでで、一番普通な自己紹介だった。
「ところで先生、一つ私からお話をしてもいいですか?」
 やはりとい言うべきか……普通に自己紹介をして終わったりはしないようだ。
「何かな?」
「簡単に言うと、宗教への勧誘ですね!」
「しゅ、宗教……?」
「はい!」
 宗教の勧誘……それを学校の自己紹介で始めようというのか。
「あー……でもそういうの問題になるとアレだから……学校ではその……」
 当然、華先生は困った様な笑みを浮かべて言葉を濁すが――。
「みなさんはツナ様をご存知でしょうか? ツナ様というのは私が信仰している神様のことなのですが、おそらく多くの方がツナ様をご存じないと思います。ツナ様は信者に多くの幸を与えてくれ、生涯を幸福にしてくれる素晴らしい神様です。しかし、世界でツナ様の名を知り得ている人たちの数は非常に少数です。これは私としてはとても残念なことです」
「あの天瀬さ――」
「私は多くの人たちにツナ様の存在を知ってもらい、そして共に崇めたいと思っています。先ほども言いましたが、ツナ様は信者に幸福を与えてくれる神様です。昔の人が、信じる者は救われる――と、このような言葉を残しています。ツナ様は正にその言葉通りの神様であり、信者を救ってくれる心優しい神様なのです。実際に私も、ツナ様の奇跡によって何度か救済していただいた経験があります。これはねつ造でもなんでもなく、ただありのままの事実です」
「ちょっと天――」
「勘違いしないでいただきたいのは、私たち信者はツナ様が幸福を与えてくれる神様だからという邪な心で、信仰しているわけではないということです。私たちの根幹にあるのはツナ様に感謝する心です。私は、例えツナ様が奇跡をもたらしてくれるような神様でなかったとしても、信仰していたでしょう。ツナ様の存在そのものが私たちにとっては尊い奇跡であり、それを崇め奉るのはこの世に生を受けた者として、至極当然のことなのです。ですので、みなさんもこの機会にツナ教へ入信いたしましょう。そして、共にツナ様を崇めましょう……」
 途中、華先生が止めに入ったが止まらなかった宗教トークが、ようやくひと段落ついた。
「ちなみに、もうお気づきかと思われますが、こちらがそのツナ様が現世に降臨された時の姿です。いわゆるご神体というやつですね」
 ひと段落ついたと思ったのは間違いでした。
 床に置かれていた大きな魚の模型のようなものを持ち上げると、教室内の人たち全員に見えるように掲げた。
「……マグロ?」
 にかっ、と無駄に白い歯を覗かせながらみすたが天瀬さんに言う。
「そこのチャラミスタさん、ツナ様はマグロではありません。ツナ様です」
「でもどこからどう見てもマグ――」
「ツナ様です。一体どこに目を向けているのですか? マグロは食用の魚です」
「いやでもツナってそもそもマグ――」
「分かりました。チャラミスタさんは後で個人的にツナ様の説法をお聞かせしましょう」
「説法……? でもオレ、この後はナンパの予定が――」
「ダメです」
「な、なんだこの人……」
 世紀のちゃらさを誇るみすたも、天瀬さんには勝てない。
 ナンパというちゃらさの塊のような予定を、説法で塗り替えられてしまったようだ。
「長々とお話してごめんなさい。あ、あとカメ好きです。可愛いです。以上です」
「う、うん……」
 あまりにも華麗にスルーされたことがショックだったのか、華先生は落ち込み気味だ。
 しかし、対照的に天瀬さんはやりきった顔でいっぱいになっている。
「……こほん」
 ついに三カウントを記録する咳払い。
「次は――疾風さん……いいかな?」
「……ようやく、俺のターンか」
 なぜか背中に翼が生えている生徒――が立ち上がる。
「俺のことなんて、話してもあんまり意味がねえと思うけどよ……。まぁ、軽くやっとくか……」
 独り言なのか誰かに向けて話しているのか分からない、絶妙な声のトーンで話す疾風さん。何キャラなのだろうか……。
「あー、うん。驚かずに聞いてほしいんだけど、俺実は天使だったんだよね。いや、今も天使なんだけどさ。見ての通り翼一枚しかないし、ぶっちゃけ堕天使なんだわ」
 ぶっちゃけにもほどがある……が、華先生はなぜかへぇへぇと目を輝かせながら聞いている。
「んー、なんで堕天使になったかは話すと長くなるから省くけど。天界でちょっとやんちゃしちゃってさ。ま、そういうわけだから今は君らと同じ人間。変なことに巻き込まれたくなかったら関わらない方がいいかもね。じゃ、テキトーによろしく」
「く……苦労したんだねぇ……うぐっ」
 今の話のどこに泣く要素があったのか、華先生はハンカチで涙を拭いている。
「ところで、疾風さんはツナ様には興味がありませんか?」
「いい話台無しかよ」
「チャラミスタさんは黙っていてください」
「もう神だのなんだのには興味ないねぇ……フッ」
「み、みんな静かに~」
 先生の一声で教室が再び静寂に包まれ……ることはなく、相変わらずちゃりちゃりと小銭の音は止まない。
「次はたふさん、お願い」
「はいはい」
 !?
 またもや、教室の空気がガラリと変わった。あーりんの時と似た何かがあるが、これは可愛さによるものとはまた違う……!
 しかし、ではなんだというのか。
「たふです。特にこれと言って言うことはないんですが……前の学校で女子力を極めすぎたので退学にされました」
 女 子 力 !
 この可愛さにも似た、場を支配する圧倒的な力……その正体は女子力だったようだ。
「女子力……? それってそんなにすごいものなん?」
 恐れ知らずにも、みすたがたふさんに真っ向から疑問をぶつける。
「あ、見る?」
「うん」
 瞬間――重力が何十倍にも増したかのような、ビリビリとした耐え難い気がたふさんを中心に教室を席巻していく。
 誰もがこれはマズイと直感する……。
 それはほんの数秒で収まった。何事もなかったかのように、再び教室はよしきの小銭を数える音だけが響く世界に戻る。
「……今何が……?」
「クッキー作ったよ」
「え?」
 みすたにたふさんが差し出した両手には、確かに綺麗にラッピングまでされたクッキーがある。
「つ、作ったって……?」
 ちゃらオーラほとばしるみすたも、さすがに唖然としていた。
「みすたんが女子力見たいって言ったんじゃん。だから今、女子力を解放してクッキーを生成したんだよ」
「なん……だと……?」
 驚愕にみすたはわなわなと口を震わせる。
 そして受け取ったクッキーのラッピングを外し、恐る恐る口に入れる。
「う……うまい……」
「ありがとう」
 そう言うと、たふさんは再び席へと戻っていく。
 どうやら今までの女子力に対する認識を改めないといけないようだ。
「あれ!? 俺の小銭が減ってるんだけど!!」
「あぁ、ごめん。よしきくんの小銭ちょっとだけクッキー生成の材料にした」
「な、なんてことぉぉぉ!?」
 よしき発狂。
「よしきさん、ツナ様を信仰すれば必ず手元に小銭は戻ってきますよ」
「手あたり次第かよ」
「チャラミスタさんは黙っててください」
「みんな静かに!! まだ最後の人が残ってるから!」
 華さんの一喝により、教室内の喧騒は一気に静まる。
「じゃあ……最後の……みかんさん」
「えー、みかちゃんがいるの?」「みかんって、あのみかん?」「みかんさんと言えば元ツナ教の……」「処す? 処す?」
 みかんの名前が出た刹那のことだった。一喝されたばかりだというのに、教室内のほとんどの生徒が、みかんの名前を口にする。
 みかんと言えば、とある学校で童貞をこじらせて退学になったという、伝説の人物だ。噂では世界レベルのランキングにまで名を乗せたことがあるとか……。そんな人物が同じ教室にいるとなれば、どよめく生徒たちの気持ちも分かるというものだ。
 だが、いつになっても誰かが立ち上がる気配はない。というより、教室内にはもう自己紹介をすませた生徒はしかいない。
「あぁ……みかんさんは夜景になったので欠席だそうです」
「みかちゃんかわいそう!」
 健気に心配するあーりん。だが、その言葉が届くことはない。
「えーっと、じゃあ以上ですね。今日は解散です!」
 記念すべきツイッター学園ぷそ一鯖勢クラスの初日はこうして幕を閉じた――。





 後書き代わりの次回予告。

「みんな聞いた!? 今度転校生がくるらしいよ!」
 どんな人が来たところで、あーりんより可愛い生徒が現れることはない。
 あーりんは可愛い。あーりんが可愛い。可愛いはあーりんだけで充分なのだ。
「転校生……? ツナ教の人かな?」
 巨大なマグ……ではなくツナ様を掲げた天瀬さんが首を傾げる。
「いいや、絶世の美女だろ」
 無駄に前髪をかきあげるみすた。
「チャラミスタさんは黙っててください」
「痛い」
 巨大なツナ様でみすたが叩かれている。
「そんなことより俺の小銭がまた減ってるんだけどおおおおおお!!」
「ごめん、さっきマカロン生成するのに使っちゃった」
「女子力たけえ! でも俺の小銭は返して!?」
「はぁ……地上ってのは騒がしいな……」


糸冬

※この作品はフィクションであり、実在する人物・団体とは一切関係がありません。
よく似た人がTwitter上にいたとしても、それはよく似た人です。

以上、この茶番はみかんがお送りしました。書いた後に読み返すと、割とマジで適当すぎて恥ずかしくなりました。

ごめんなさい。

拙い文章にお付き合いいただき、ありがとうございました。

| 北極星的な雑談 | コメント(16)

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